2020年1月1日水曜日

旧い旧~い PC にWindows 10 II. (Windows 10 四苦八苦 16.)

“旧~い PC にWindows 10”のページで紹介した機種のうち、 Dell Latitude D630 に Windows 10 64bit 版のインストールを試してみました。
2007年2月に発売された Dell Latitude D630 は Vista を標準 搭載して発売された機種ですが、過渡期ということもあって“intel® Centrino® Duo”、“Designed for | Microsoft® Windows®XP”のシールの付いた、XP Professional (32Bit版) 搭載機でした。XP のサポートの終わった年に Windows 7 にアップグレードし、7 のサポートの終わった年に Windows 10 にアップグレードしました。32Bit Windows でしたが、この旧い旧~い D630 に 64bit Windows 10 をインストールしてみました。


D630 は

CPU…Intel Core2Duo T7100
クロック…システムバス 1.8GHz,FSB 800MHz
グラフィック…Intel GM965Express / X3100
というPCです。

インストールは難なく、成功しました! グラフィックは (Microsoft Corpolation - WDDM1.1) が付加され、おそらく正常に動作しています。

無線LANカードの問題

オリジナルの無線LANカードは

ワイヤレスLAN コネクタ…インテル® Wireless WiFi Link AGN4965 / 801.11.a/b/g/n対応
というもの。

実は、このカードとその前の世代の インテル® Pro/Wireless 3945ABG で使うと、①途中で切断される ②切断して再度 PASSKEY を入力し接続してもつながらない ③タスクバーからWi-Fiを無効にして再度有効にすると接続する場合がある ④前の操作で(③で)接続できない場合はデバイスマネージャから無効化し有効化すると多くの場合接続に成功するという現象が現われます。
Windows 10 では自宅以外のモバイル使用に対応するため、接続に成功したスポットへの接続情報を保存しておき、外で接続しようとしたときにはこのリストを巡回的に接続を試みているようです。これらのカードは、その際に接続しなおす機能を有していないようです。(カード電源の節電を停止しても、11n を停止しても同じ)

実は「頻繁」でないににしろ、32Bit 版 Windows 10 で“IRQL_NOT_LESS_OR_EQUAL”のブルースクリーンエラーを出して再起動していました。これも、頻度やタイミングからこのカード用ドライバーが関連している可能性が大きいと考えています。なお 64Bit 版ではドライバーが異なるのでどうなるか…様子見です。(なお、別 PC に搭載されている q/b/g/Draft-n 対応の intel® WiFi Link 5100D に差し替えて試したところ、 32Bit/64Bit 版両方でこの現象は経験していません。)

つまり Centorino の抱き合わせカードは Windows 10 ではサポートされていないのです…ドライバーはインストールされますが…。

Devcon で restartWiFi を使う

“旧~い PC にWindows 10”で試した Devcon を使った方法は“結構”有用です。アイコンと“ユーザーアカウント制御”の OK ボタンをクリック(2回)すると、数秒で接続を回復します。デバイスマネージャーからデバイスを“無効化→有効化”と同じです。

  1. Devcon.exe は
    https://docs.microsoft.com/ja-jp/windows-hardware/drivers/download-the-wdk
    から、手順2.の WDK for Windows 10 Version 1903 のダウンロード から wdksetup.exe を入手します。他の開発用ツールは不要です。
  2. wdksetup を実行して WDK をインストールします。devcon.exe の在り処は C:\Program Files(x86)\Windows Kits\10\Tools\x64 (32Bit版~\x86) フォルダです。
  3. Devcon.exe を C:\Windows に複製します。C:\Windows にはパスが通っています。
  4. 開発者でなかったら、“プログラムと機能”から、“Windows Driver Kit”を丸々アンインストールします。
  5. Windows 10 64Bit では? 管理者のみ Devcon が操作できます(管理者でない場合はデバイスインスタンスパスまでチェックされてハードウェアIDに不一致が生じる)。以下のバッチファイル restartWiFi.bat を作成します。灰色文字はただの通知部分と再接続までの待ち時間です。
    @echo off
    echo 無線ネットワークアダプタを再起動しています…
    echo;
    echo 接続が回復するまで数秒かかります。

    devcon restart "PCI\VEN_8086&DEV_4229&SUBSYS_11238086&REV_61" > NUL
    timeout /t 6 > NUL
  6. restartWiFi.bat のショートカットを作成します。.bat ファイル本体でなく、これを管理者として実行するプロパティに設定します。
  7. ショートカットアイコンを右クリックし、“プロパティー”を開きます。
  8. “ショートカット”タブをクリックして前に出し、☑管理者として実行 をチェックして OK します。ショートカットアイコンをクリックすればバッチ処理が実行されます。
    Wi-Fi アダプタがリセットされ、前に接続されていた状態で接続しなおします。数秒、長くて5~6秒かかります。
  9. ショートカットでは、アイコンを付けても、名称を変更しても、コマンドプロンプトの背景色・文字色を変更しても、サイズや表示位置を変更しても OK です。


追補:Office Professional 2016 Word で Enter で日本語変換が確定しない問題

Word 2016 で Enter で日本語変換が確定しない問題が見つかりました。しかし、右→キーで確定して次の挿入ポイントに移るので、さほど問題ではないのですが、Excel、Power Point などその他では、このような現象は起きていません。

Word を開いて、入力可能な状態にしておきます。

“Microsoft IME の設定”→“詳細設定” から “全般”→“キー設定:”の [変更] で 「Enter の 変換済み を 全確定」に設定し、[変更] した (…実は変更前と同じ) 上でこれを適用します。

PC を再起動すると Enter での変換が有効に戻りました。nnn これもレジストリの問題のようです。